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Nano(ナノ)は高速取引・取引手数料が無料・スケーラビリティ 問題のリスクが低いと言う特徴を持つ仮想通貨です。Nanoの価格チャートや将来性などをわかりやすく簡単に解説していきます。

Nano(ナノ)のリアルタイム相場価格と時価総額ランキング

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Nano(ナノ)の基礎知識

Nano(ナノ)は2018年の1〜2月にRailBlocksという仮想通貨をリブライディングしたことにより、誕生した仮想通貨です。
RailBlocks自体はもともと、2017年頃には発行されていました。

Nano(ナノ)の特徴

レトロなカメラ

Nanoの公式ホームページによると、Nanoの特徴として「 Instant transactions(高速な取引処理)」・「 Zero fees(取引手数料が無料)」・「 Infinitely scalable(無限にスケーラビリティ )」が挙げられています。

これら全てを実現するNanoの秘密として、NanoがDAG(Directed・ Acyclic ・Graph)を採用していることが挙げられます。

DAG(Directed・ acyclic ・graph)とは

DAGとはDirected ・acyclic ・graphの略語で、日本語では有向非巡回グラフ、有向非循環グラフ、有向無閉路グラフとも言われます。
もともとは数学用語で、簡単に言えば出口がないグラフの様子を表したものです。

ビットコインに代表されるブロックチェーンを考えてみると、ブロックチェーンでは各ブロックは生成されるごとに前のブロックに繋がれ、全体としてまっすぐに伸びた直線となります。

一方のDAGは、ブロックチェーン同様にブロックが伸びて行く向きはあるものの、1つのブロックに繋がれる別のブロックは1つとは限らず2個でも3個でも構いません。

そのためブロックチェーンが直線なのに対してDAGは複数のチェーンが絡まっている状態です。

そのためDAGはよくこんがらがった糸や格子に例えられ、DAGのことをラティス(格子)構造ブロック格子構造とも呼んだりします。

他にDAGが採用されている仮想通貨にIOTAなどが挙げられますが、NanoのDAGはIOTAとは異なった特徴を持っています。

NanoのDAG

Nanoでは投票によって選出された複数のアカウントに対して、それぞれ別個にブロックチェーンが存在します。
そして1つ1つのブロックチェーンは、他のブロックチェーンの情報を共有していません。

別々に存在しているブロックチェーンは、別個のブロックチェーンに所属している人同士でNanoの取引が行われたときにだけ、その取引の情報を共有します。

その際にも送金側のブロックチェーンは送金を行ったというブロック(情報)のみを生成し、通貨を受け取った側も受金をしたという情報を持つブロックだけしか生成しません。
ブロックチェーン全体の情報をすべて共有しているわけではないというのと、必要に応じてしかブロックが生成されないため、Nanoの特徴である取引処理能力の高さが成立することになります。

取引処理能力が高いということは、送金が早くなり、スケーラビリティ問題の不安がNanoではありません。

またNanoでは取引を承認する人は事前に投票によって決められておりマイニングが必要ないため、取引手数料が不要になりNanoを無料で送金することができます。

Nano(ナノ)のコンセンサスアルゴリズム

パソコンにうつされたプログラミング言語

NanoのコンセンサスアルゴリズムにはdPoSが採られています。

コンセンサスアルゴリズムとは送受金などの取引を承認する方法のことを言います。

dPoS は「delegated・Proof ・of ・Stake」の略語です。

より高性能なコンピューターでより多くの計算を解いた人がマイニングを行うことができるPoWに対して、PoSは通貨の保有量によってマイニングを行うことができる人が決定されます。

delegatedは日本語で委任された、という意味でNanoでは通貨の保有者によって決められた取引の承認者(ビットコインでいうマイナー)がブロック(取引情報)を承認します。

そのためNanoのコンセンサスアルゴリズムはdPoSという名前が付いています。

Nano(ナノ)のユースケース

Nanoのユースケース

Nanoは世界共通のデジタル通貨になることを目的として開発がされましたが、具体的にNanoはどのように使われるのでしょうか?

Nanoの公式ホームページを見ると、Nanoは高速取引と送金手数料が無料であることを生かして取引所の基軸通貨として使われたり、賃貸料金やタクシー代、分割払いなどに使われることを想定しているとあります。

他にもNanoを使用してデジタル資産の権利、コンテンツの購読料を少額で払ったり、店舗での決済に使用される予定です。

Nano(ナノ)のハッキング問題

パソコンと鍵の開いた南京錠

Nanoの名前を一躍有名としてしまった事件が2018年の2月に起こりました。

その事件とは、イタリアの大手仮想通貨取引所で1700万枚のXRBがハッキングによって流出してしまった事件です。

1700万枚のNanoは当時のレートで200億円以上とも言われ、その被害額の大きさからこの事件は世界中で話題となりました。
ハッキングに遭ってしまった取引所BitGrailhは盗まれたNanoの200億円を全額補償するのは不可能であると述べ、最終的には破産へと追い込まれてしまいます。

このハッキング事件はコインチェック事件同様に取引所のセキュリティに問題があり、決してNanoにシステムの不備があったわけではありません。
それでも市場の不安感は拭えず、Nanoの価格はハッキング事件を受けて25%も下落してしまいました。

Nano(ナノ)の価格推移&チャート

ナノ(NANO)チャート表

Nanoの前身であったRailBlocksは2017年の3月頃から取引が開始されていました。
それからNanoに名前が代わるまでは数円程度を推移していましたが、Nanoへとリブライディングされる際に知名度も上昇し価格も上がります。

さらに中国の大手仮想通貨取引所であるBinanceで上場する通貨を投票によって決めるコミュニティー・オブ・ザ・マンスというイベントでNanoが選ばれ、2018年の1月にBinanceに上場を果たし、Nanoの価格は1nanoあたり約3500円にまで高騰します。

しかしながら前述の2月のハッキング事件を受けてNanoの価格は暴落してしまいました。

2018年の4月にハッキングを受けた BitGrailが破産申請をしたことや仮想通貨市場全体が勢いを失っていることもあり、2018年11月現在まで価格が下落しています。

Nano(ナノ)のロードマップ&今後の開発予定

しま模様のコースターの上のコンパス

Nanoでは今後大きく分けて技術面とウォレット、システムの3つに分けて開発が行われていく予定です。

技術的な部分ではMerchant Serviceが開発され、Nanoを決済に利用できるお店のネットワークがリリースされます。

またNanoとフィアット通貨(円やドル、ユーロなどの法定通貨)を簡単に交換できるフィアットオンラインというサービスも開始される予定となっています。

ウォレットではデスクトップ、モバイル端末で利用可能なNano専用のハードウォレットが開発される予定です。
またNanoの決済をすることができるスマートカード(デビットカード)も発行されることが計画されています。

システム面では、より高速な取引処理能力の向上、投票システムの改善、セキュリティーが改良される予定です。

Nano(ナノ)の将来性は?価格は上がる?

パソコンとタブレットにうつされたグラフ

Nanoは現在、ハッキング事件の影響からイメージが悪化し価格も下がってしまっている状態です。
しかしながらNanoのDAGは高速取引と手数料が無料であることから、既存のブロックチェーンよりも優れていると言われ、ビットコインのスケーラビリティ問題の解決策となるかもしれないと期待がされています。

高速決済・送金手数料無料を強みとする仮想通貨は他にも多く存在するため、Nanoが将来的に日常生活で使われるようになるかどうかはわかりませんが今後、ビットコインのスケーラビリティ問題が深刻化すればするほどNanoに注目が集まるかもしれません。

現在のところは仮想通貨市場全体が盛り上がりに欠けていますが、再び高騰を見せればNanoの価格も上がることは十分に期待ができます。

Nano(ナノ)のまとめ!

アップルコンピューター

  • Nanoは世界共通のデジタル通貨になることを目的として開発がされた仮想通貨
  • Nanoの特徴は高速取引処理・送金手数料が無料・スケーラビリティ問題が起こらないという3つ
  • 上記の特徴の秘密はNanoのDAG(Directed・ acyclic ・graph)という技術
  • DAGは既存のブロックチェーンよりも優れていると言われ、ビットコインなどのスケーラビリティ問題の解決策となると期待されている
  • 2018年の2月にイタリアの取引所から200億円相当のNanoが流出してしまう事件が起きる

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