Zilliqa(ジリカ)とはイーサリアム(ETH)のスケーラビリティ問題を解決するために開発され取引処理が早いことで有名な仮想通貨です。Zilliqa(ジリカ)の取引処理の秘密や特徴、価格チャート、ロードマップを含めて詳しく解説します。
Zilliqa(ZIL)リアルタイム相場価格と時価総額ランキング
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Zilliqa(ジリカ)の基礎知識
Zilliqa(ジリカ)は2018年の1月にシンガポールの国立大学の研究者によって開発され、イーサリアムのプラットフォームから誕生したERC20トークンです。
ICOでは200万ドル(日本円で約2億円)もの資金を調達し、大きな話題となりました。
通貨単位はZILで表され、2018年の7月現在は1ZILあたり約9円前後で取引がされています。
スケーラビリティ問題のソリューション
ビットコインやイーサリアムでは現在、取引処理速度の低下による送金詰まりがおきています。
これをスケーラビリティ問題と言います。
簡単に言えば、ビットコインやイーサリアムの人気が高まり、多くの人が送金を行うようになったため、取引の処理が追いついていない状態です。
したがって送金をしようと思っても送金が完了しない、送金に時間がかかるという事態が起きてしまっています。
そこでZilliqaは仮想通貨のスケーラビリティ問題を解決するために開発がされました。
またZilliqaはイーサリアムのプラットフォームから誕生したため、イーサリアムのスマートコントラクト機能も備えています。
そのためイーサリアム同様に、様々なアプリケーションのプラットフォームとなるとも予想されています。
Zilliqa(ジリカ)の特徴を解説
Zilliqa(ジリカ)の特徴は言うまでもなく、取引処理の速さです。
Zilliqaでは1秒間に2400件もの取引件数を処理することができます。
比較のために他の仮想通貨の処理速度を挙げておくと、ビットコインでは1秒間に14件、イーサリアムでは15件程度で仮想通貨の中でも処理速度が高いとされるリップルで1500件となっています。
さらに1秒間に2400件の処理速度というのはまだテストチェーンでの結果であり、潜在的には1秒間に4000〜6000件もの処理をこなすことができると言われています。
Zilliqa(ジリカ)の処理速度の秘密は?
Zilliqa(ジリカ)の処理速度の秘密はシャーディングとデータフロースマートコントラクト にあります。
順に見ていきましょう。
シャーディング
ビットコインの取引承認作業であるマイニングは、1つの膨大な計算を多くの人が行います。
計算の答えに一番早くたどり着いた人だけがマイニングの報酬を受け取ることができ、いわば早い者勝ちの競争です。
つまり計算を行なっていながらも誰かに先をこされてしまった人は無駄になってしまいます。
またビットコインの価格の高騰によりマイニングの報酬も多くなったため、現在は資金力に優れ高性能なコンピューターを持っている人しかマイニングを行うことができないという独占状態にもなっています。
一方Zilliqaでは承認作業にシャーディングと呼ばれる方法が採られています。
シャーディングでは、承認作業を行う人が服す集められてグループに分けられます。
そしてそのグループ全員で承認作業のための計算を行っていきます。
マイニングとは異なり全員が力を合わせて膨大な計算を行って行くため、処理にかかる時間が短くなります。
また早い者勝ちの競争ではないので、全員が承認作業に貢献することができ、1人の計算も無駄にはなりません。
したがって多くの人が報酬を受け取ることができます。
この画期的で速い取引処理を可能にするシャーディングはイーサリアムでも導入が検討されているほどの技術です。
データフロー・スマートコントラクト
データフロー・スマートコントラクトとは、シャーディングを可能にするための技術です。
またスマートコントラクト という名前から分かるとおり、Zilliqaのスマートコントラクト機能も兼ねています。
イーサリアムのスマートコントラクト はアプリケーションやソフトウェアの開発を行うと、計算速度が遅くなり処理に負荷がかかってしまうという問題があります。
Zilliqaのスマートコントラクトはシャーディングと密接につながっているため、アプリケーションやソフトウェアが開発されたときでも処理速度を維持することができます。
Zilliqa(ZIL)の価格推移
Zilliqa(ジリカ)は2018年の1月に取引が開始されました。
その2ヶ月後の3月には、中国の大手取引所であるバイナンスに上場を果たし、価格が上昇します。
さらに4月にブロックチェーンのテスト版をリリースし、またブロックチェーンを利用した保険商品会社であるInmediateや、コンサルタント企業 Deloitte と保険業者 FWDとの提携が発表されたことも相まってZilliqaの価格は一時高騰しました。
Zilliqa(ジリカ)の今後の開発予定・ロードマップ
Zilliqa(ジリカ)は2018年に多くの開発予定が計画されています。
2018年の1月にコードがリリースされたのを皮切りに、4月に試験的にブロックチェーンが公開され、今後はスマートコントラクトのα版とβ版が9月頃を目処に公開される予定です。
同時期には4月の試験的なブロックチェーンからいよいよ本当のメイン・ブロックチェーンが開発され、2018年の終わりにはZilliqaのプラットフォーム上で実際にアプリケーションが誕生する予定となっています。
Zilliqa(ジリカ)の将来性は?価格は上がる?
Zilliqa(ジリカ)が今後、どのように成長を遂げて行くかは正直なところブロックチェーンが公開され、またアプリケーションが開発されるのを待たないと判断がつきません。
それでもZilliqaはプロジェクトが本格的に始動する前から多くの期待をされています。
スケーラビリティ問題のせいでスマートコントラクト の本領を発揮できていないイーサリアムの助けとなるとZilliqaは考えられていますし、Zilliqaのシャーディングはイーサリアムのみならず他の仮想通貨でも導入が検討されるほど注目を集めています。
Zilliqa自体が今後、成長するかは分かりませんが、Zilliqaの技術自体は仮想通貨業界に革命を起こすものとなるかもしれません。
とりあえず2018年は多くの開発・公開が予定されていますので、2018年中にはZilliqaの価格が高騰する期待も持てそうです。
Zilliqa(ジリカ)のまとめ
- Zilliqaは取引処理の高速化のために開発された仮想通貨
- イーサリアムのスケーラビリティ問題を解決するのではと言われている
- Zilliqaの取引処理の速さの秘密はシャーディングとデータフロー・スマートコントラクト の2つ
- 2018年には多くの開発・リリースが予定されている→価格の上昇が期待できる