Bancor(バンコール)は取り扱い通貨が多く流動性が高いという特徴を持つ分散型の流動性ネットワークです。世界の経済に大きな発展をもたらす可能性を秘めており大きな注目を集めるBancorの価格チャートや将来性を簡単に解説します。
Bancor(BNT)のリアルタイム相場価格と時価総額ランキング
バンコール(BNT)の相場価格と時価総額ランキングをリアルタイム表示
Bancor(バンコール)の基礎知識
Bancor(バンコール)はイーサリアムのプラットフォームから誕生したERC20トークンで、2017年の6月に取引が開始された仮想通貨です。
Bancorが発行されたICOではたった数時間で150億円以上もの資金を調達し、大きな話題となりました。
通貨単位はBNTで表され、2018年7月現在は1/BNTあたり約240円で取引がされています。
通貨の発行上限枚数は76,096,965 BNTで、現在は5000万BNTが市場に流通しています。
時価総額は85位前後と日本での知名度は低いですが、Bancorはもしかすると経済にとって大きな発明となる可能性を秘めており、その存在は世界中の経済学者の研究対象となっているほどです。
Bancor(バンコール)の分散型流動性ネットワーク
Bancor(バンコール)は分散型の流動性ネットワークとして開発がされた仮想通貨で、ユーザーはBancorのネットワーク上で通貨の取引を行うことができます。
機能としては分散型取引所(Decentralized Exchange:DEX)と変わりませんが、Bancorは通貨の流動性が高いため、ユーザーが大きな損することがないという利点があります。
流動性とはあるものがどれくらい貨幣に替えることができるのか、その度合いを示す言葉です。
多くの人がお金を払って手に入れたいと思うものは流動性が高く、反対に誰もお金を出してまで欲しがらないものは流動性が低いことになります。
これは仮想通貨の取引においても同じことが言えます。
自分が持っている通貨を多くの人が欲しいと思えば流動性が高いと言え、売却すれば大きな利益を手にすることができます。
逆に自分が持っている仮想通貨を誰も欲しがらず流動性が低い状態ですと、次第に価格が下がり下手をすると大きな損をしてしまうことになります。
そこでBancorは発行するトークン額と同じ分の担保金を用意することによって、万が一買い手が見つからなかった場合でもその担保金とトークンを交換することでユーザーが大きな損を被らないようになっています。
この担保金のことをBancorではReserve Token(準備金)と言います。
またBancorでは分散型取引所のようにユーザー同士が直接通貨の取引を行うことができるため、取引手数料(スプレッド)が安くなり、ハッキングによるカウンターパーティーリスクも低くなるというメリットがあります。
現在Bancorで取り扱いが行われている仮想通貨は未上場通貨も含めて100種類(+BNTで101種類)あり、この数は既存の取引所で扱っている仮想通貨の数よりも多いものです。
Bancor(バンコール)の特徴
Bancor(バンコール)の特徴には流動性を確保するための準備金であるReserve Tokenとトークンリレーというシステムをあげることができます。
それぞれ順に見ていきましょう。
Reserve Token(準備金)
Reserve Tokenとは先ほども述べたとおり、発行された通貨の価値を担保するための準備金のことです。
Reserve Tokenを予め用意することによって万が一、トークンの買い手が見つからない場合でもユーザーは大きな損をすることはありません。
準備金はBancorのスマートトークンであるBNT(Bancor・Network・Token)に交換することができます。
スマートトークンとはBancor内の取引のハブとなるトークンのことで、BNTは取り扱い通貨100種全てと交換することができます。
トークンの価格についてもう少し詳しく説明をすると、Bancorで取引されているトークンの価格はこの準備金とトークンの発行量、さらに固定準備率によって決められます。
ここから一定準備率(CRR)が算出され計算が行われていくのですが、結論だけ言うとスマートトークンが準備金に使われると価格が増加し、スマートトークンが準備金に使われるとトークン価格は減少します。
このようにしてBancorでは流動性を高くするための調整が行われています。
トークンリレー
トークンリレーとはBancor内で扱っている通貨を全て相互取引を可能とする機能のことです。
通常の取引所ですと、ビットコインだけでしか売買ができない、イーサリアムのみでしか売買ができないトークンが多々ありますが、Bancorでは全てのトークンと売買が可能なため買い手・売り手がマッチしやすくなり流動性がさらに向上します。
Bancorでは現在BNTを合わせて101種類のトークンの取り扱いがされており、トークンの組み合わせの数は5050(101✖️100➗2)ペアにも昇ります。
Bancor(バンコール)のロードマップ&今後の開発予定
Bancor(バンコール)のロードマップを見ると2018年の第二四半期までにフィアット通貨(円やドルなどの法定通貨)が取引可能となり、第三四半期までにモバイル端末用のウォレットが開発される予定となっています。
第四四半期にはAPI「Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)」が開発され、トレードのためのアプリケーションがリリースされるようです。
2019年にはソーシャルコミュニティがオリジナルトークンを発行できるようになり、異なるブロックチェーンに相互性を持たせるためのクロスチェーンが実装されるようです。
Bancor(バンコール)の価格推移&チャート
Bancor(バンコール)は2017年6月に取引が開始され、当初は1/BNTあたり約500円で取引がされていました。
Bancorが発行されたICOではわずか数時間で約150億円もの資金を調達し、大きな話題となります。
その後イギリスの大手仮想通貨取引所であるHitBTCに上場しますがスキャム(詐欺)の嫌疑をかけられ、200円台まで価格が下落します。
Bancorをスキャムと疑ったのはアメリカの世界最難関大学の1つコーネル大学の教授で、Bancorは準備金が枯渇して機能不全に陥るのではないかという指摘を受けました。
それでも2018年の1月に韓国の大手取引所であるOKExに上場したことで価格が高騰し、1/BNTあたり約1000円となります。
4月には再び200円台まで値下がりしますが、現在は値上がりしており2018年7月時点では約240円で取引がされています。
Bancor(バンコール)の将来性は?価格は上がる?
Bancor(バンコール)は流動性の高さとトークンリレーによる取引量の多さから、同じERC20を扱う0xよりも将来性が期待できると言えます。
ただBancorで使われるBancor Network Token(BNT)はスマートトークン以外に、バイナンスで使われるBinance Coinのように投票権になるといった他の役割がありません。
BNTはBancor内の基軸通貨でもありますが、全てのトークンで相互取引が可能なBancorで基軸通貨はほとんど不要と言ってもいいでしょう。
結論としてBancorの分散型流動性ネットワークの利用者は今後増えると予想されるものの、BNTの価格が上昇するかどうかは微妙なところです。
Bancor(バンカー)のまとめ
- Bancor(バンコール)は分散型の流動性ネットワークとして開発がされ、ユーザーはBancorのネットワーク上で100種類ものトークンの取引をすることができる
- BancorはReserve Token(準備金)によって流動性が高く、買い手が見つからず大きな損を抱えてしまうことがない
- トークンリレーによって101種類のトークン全てで相互取引が可能(通貨ペア数は5050)
- Bancorの利用者は今後増えていくと予想されるが、Bancor Network Tokenの価格が高騰するかは不明
現在Bancorでは取り扱いトークンが100種(BNTを除く)となったことを記念して、BNTのAirDropを行なっています。
参加方法はツイッターに#100Tokensのハッシュタグをつけてバンカーの公式アカウント@Bancorに100種類のトークンのうちもっともエキサイティングなトークンを選んで送信し、そのトークンを選んだ人が多ければ100BNT(約46,000円)を受け取ることができます。
確率は100分の1ですが、繊細はBancorの公式ブログに書かれていますので興味のある方は確認してみてください。
Bancor公式ブログはこちら