0xのトークン図

0x(ゼロエックス)はERC20のための分散型取引所として開発がされました。ERC20トークンの取引を容易にしアプリケーション開発を活発にするなど0xは多くの期待がされています。分散型取引所の説明から0x(ゼロエックス)の機能まで簡単に解説します。

ゼロエックス(0x:ZRX)リアルタイム相場価格と時価総額ランキング

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0x(ゼロエックス)の基礎知識

0xのトークン画像

0x(ゼロエックス)は2017年の8月に発行された仮想通貨で、通貨単位はZRXで表されます。
2018年の5月現在は1ZRXあたり、約150円で取引がされています。

時価総額では30位中盤ですが、数ヶ月前は40〜50位台だったことを考えると、ここ最近で急激に成長した仮想通貨だと言えます。

そんな0xはERC20トークンのための、分散型取引所として開発されました。

0xを利用することによってERC20の様々なアプリケーション・サービスを利用することができる、イーサリアムのICOに参加しやすくなる、ERC20のアプリケーション開発が活発になるといった数多くのメリットがあります。

ERC20トークンの分散型取引所とは?

ERC20とはEthereum Request for Commentの略語で、イーサリアムのブロックチェーンから発行された仮想通貨のことを言います。

分散型取引所とは中央管理者が存在しなくとも利用者自身が保有する通貨を管理し、さらに利用者同士が直接、通貨の取引をすることができる取引所のことです。
bitflyerやBinanceなどの既存の取引所は運営団体が存在しており、利用者は運営団体が提供する取引所で通貨の取引を行う必要があります。
通貨の取引に取引所という仲介者が入るため、時間がかかる、手数料が取られるといったデメリットが生まれてしまいます。
また利用者が保有している仮想通貨や秘密鍵を取引所が管理しているため、ハッカーに狙われやすいというリスクもあります。
約580億円のNEMがハッキングされたコインチェック事件は記憶に新しい方も多いかと思いますが、取引所のセキュリティーは完璧ではないため常にハッキングの危険性がつきまといます。

一方の分散型取引所は、利用者が直接、取引を行うことができるため、時間がかからない、手数料が要らないといったメリットがあります。
さらにブロックチェーン上で取引が行われるため、取引の改ざんができない、ハッキングに強いというメリットもあります。

したがって今、分散型取引所が次世代の取引所として注目を集めているのです。

ERC20は現在、約500種類近くが存在し、その全てが別々のサービスやアプリケーションを提供しています。
それらのサービス・アプリケーションを利用するには、それぞれから発行されているトークンを保有する必要があります。
利用するサービスに準じた仮想通貨を購入しなければいけないのですが、円やドルでは買うことができない仮想通貨もあり、通貨の購入が非常に面倒なものとなっていました。
そこでERC20の仮想通貨を無料で簡単に取引することができて、スムーズにERC20のサービスを利用できるようにと0xが開発されました。

0xのトークンZRXは、分散型取引所において基軸通貨としての役割を果たすと考えられています。

0x(ゼロエックス)の特徴

女の子とパソコン

次に0xの特徴について簡単に見ていきましょう。

オフチェーンオーダーリレー /オーダー決済

0xでは取引の注文がされた場合メインのブロックチェーンではなく、オフチェーンで取引が行われます。
そのためメインのブロックチェーンに負荷をかけることがなく取引はスムーズに行われ、スケーラビリティ問題の心配がありません。

また0xには、オフチェーンで行われた取引注文をメインのブロックチェーン上で決済をするためにリレーヤー(中継者)が存在します。
イメージとしてはマイニングを行うマイナーのような存在です。

リレーヤーは取引を促進するたびに、手数料を受け取ることができます。

dAppのビルディングブロック

ビルディングブロックとは、基礎的要素という意味です。

dAppとはDecentralized・Applicationの略で、ERC20が提供する個々のアプリケーションのことを言います。

0xは各ERC20を結ぶ役割を果たすと同時に、各ERC20が提供するdAppを利用するためのビルディングブロックの機能も果たすと考えられています。

0x(ゼロエックス)のメリット

地球と太陽

0xの公式ホームページで0xのメリットが3つ挙げられていましたので、ご紹介します。

メリット① トラストレス取引

0xはイーサリアムのスマートコントラクト機能を備えており、取引の契約にはスマートコントラクトが使われます。

スマートコントラクトは契約の自動化という意味で、仲介者が不要になる・取引相手の信頼性が増すといったメリットがある機能です。

スマートコントラクト機能を用いることによってユーザー同士が直接取引を行う分散型取引所でも、詐欺の心配がなくユーザーは安心して取引を行うことができます。

メリット② 共有流動性

0xはERC20の間で潤滑油として、各ERC20に標準的なAPIを提供することができます。
APIとはアプリケーション・プログラミング・インターフェースの略語で、アプリケーションを作成するための共通フォーマットのようなものです。

全てのERC20が標準的なAPIを使用することによって開発が効率化され、さらに相乗効果も期待できます。

メリット③ オープンソース

0xはオープンソースとなっており、誰でも許可無しに自由に使用することができます。

したがって0xを元にして新たなプラットフォームを構築したり、0xに新たな機能を付随させることが可能となります。

0x(ZRX)の価格推移・チャート

チャート

0xは2017年の8月に取引が開始されました。
その直後にアメリカの大手取引所であるPoloniexに上場を果たし、価格が急上昇します。
ICO前から期待度は高かったのですが、なんと発行からわずか数日で10倍も価格が上がり大きな話題を呼びました。

さらに2017年の12月〜2018年1月に価格が大きく高騰し、1ZRXあたり約200円にまでなります。

その後少し価格は下がってしまいますが、2018年5月にアメリカ・サンフランシスコの取引所コインベースが0xと提携を結んでいる分散型取引所Paradex(パラドックス、paradoxではないので注意)を買収したことで0xへの期待が高まり、0xの価格は再び200円に迫ろうかという勢いを見せています。

2018年5月現在は1ZRX、100円代後半で取引がされています。

0x(ゼロエックス)のロードマップ&今後の開発予定

手帳とペン

0xのロードマップを見ると、2018年から2019年までにToken Curated Registryの開発がされるとあります。

Curatedはデータ保管庫という意味で、Registryは登録という意味です。
簡単に言えばトークンの名前・発行元・発行枚数・ホワイトペッパーなどの情報を登録。管理できるデータ倉庫のような機能のことです。

また2019年の6月までにCommunity Vetoと呼ばれるコミュニティが設立します。
Vetoは拒否権という意味で、0xのブロックチェーンを監視する役割があるようです。

2020年以降の開発が予定されているLiquid DemocarcyとCrypteeconomics Modeling、Off-chain Voting、Cross-blockchain Governanceに関しては詳しい説明がされていなかったのですが、おそらく0x内のガバナンスに変化がありメインのブロックチェーンの他にクロスチェーンが搭載されるのだと予想されます。

0x(ZRX)の将来性は?価格は上がる?

たくさんのドル紙幣

0xはERC20トークンの取引や、ERC20が提供するアプリケーション・サービスを利用するために、大いに役立つと考えられています。
現時点でもERC20は500種類近くあり、今後もその数は増えていくでしょう。
そのためERC20の取引を容易にし、ERC20の潤滑油となる0xの必要性は今後増していくことが考えられます。

0xの需要が高くなれば、通貨としての価格も上がることが予想されますし、0xは将来がかなり期待できる仮想通貨だと思います。

0x(ゼロエックス)のまとめ

パソコンとカメラ

  • 0xはERC20トークンのための分散型取引所として開発がされた仮想通貨
  • 分散型取引所は手数料が安い、時間がかからない、ハッキングのリスクが低いといったメリットがある
  • 0xによってユーザーは詐欺などの心配をせずに、安心して取引をすることができる
  • 0xはERC20のアプリケーション開発の潤滑油となり、開発の効率化・相乗効果を果たす役割も期待されている
  • ERC20は増え続けており、0xの必要性は十分にある

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