Lisk(リスク)とはICOによって約6億円を調達し2017年は一時、4000円にも価格が高騰した仮想通貨です。そんなLisk(リスク)とは何か、要点だけまとめて簡潔に解説します。すぐに「Lisk(リスク)」について知りたい!という方は必見です!
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Lisk(リスク)の基礎知識
Lisk(リスク)は2016年の5月にスイスのリスク財団(Lisk Foundaition)によって発行された仮想通貨です。
ビットコイン建てのICOでは、12,000BTC(当時のレートで約6億円)を調達したことで話題となりました。
通貨単位「LSK」で表され、2018年6月現在は1/LSKあたり1,100円で取引がされています。
Lisk(リスク)の分散型アプリケーションプラットフォーム
Lisk(リスク)はイーサリアム同様に、ブロックチェーン上でアプリケーションのプラットフォーム構築を目的として開発がされました。
リスクやイーサリアムのプラットフォーム 上で作られるアプリケーションは中央管理者が存在せず、開発者は自由に開発を行うことができ、そのようなアプリのことを分散型アプリケーション(dApp)と言います。
またリスクはイーサリアム同様にスマートコントラクト (自動契約)という機能を備えており、情報の管理やdAppの履行、通貨の決済がスピーディーに行われます。
Lisk(リスク)の特徴を解説
Lisk(リスク)は一見するとイーサリアムと同じ仮想通貨と思われるかもしれませんが、イーサリアムにはない特徴を多く備えています。
次にリスクの特徴を見ていきましょう。
① サイドチェーン
ビットコインに代表される仮想通貨を支える画期的な仕組み、とされる技術にブロックチェーンというものがあります。
ブロックチェーンとは、個々の情報(ブロック)を1つに繋ぐことで、情報を管理する技術のことです。
リスクにも当然、ブロックチェーンが使われているのですが、リスクのブロックチェーンは通常のブロックチェーンと少し異なります。
リスクではメインのブロックチェーンを補助する役割を持つ、「サイドチェーン」と呼ばれるブロックチェーンが存在し、スマートコントラクトの情報をこのサイドチェーンで管理しているため、メインチェーンでの情報処理の負荷が軽くなり、取引処理速度が早いという利点があります。
そのためイーサリアムのようにスケーラビリティ問題が起こる心配がありません。
② プライベートチェーン
Lisk(リスク)には上記の「サイドチェーン」の他にも「プライベートチェーン」と呼ばれるブロックチェーンも存在します。
プライベートチェーンとは、文字通り個人専用のブロックチェーンのことです。
イーサリアムの場合、アプリの開発者はイーサリアムのブロックチェーン(メインチェーン)上で開発を行う必要がありますが、リスクの場合開発者は自分専用のブロックチェーンを使用することができます。
リスクのプライベートチェーンによって開発者は誰にも縛られることなく自由に開発を行うことが可能になります。
③ ForgingとVoting
Lisk(リスク)では情報処理・取引承認のことをForging(フォージング)と言います。
Forgingはビットコインのマイニングに相当し、マイニングは採掘という意味ですがForgingは鋳造という意味です。
リスクではユーザーが投票によってForgingを行うノードを選出します(これをVoting=投票と言います)。
投票によって選ばれた人だけが、Forgingを行うことができます。
マイニングは早い者勝ちの競争であり、今では資金力に優れ、高性能なコンピューターを保持している一部の人や企業しか行うことができませんが、フォージングはユーザーの投票によってノードが決められるのでマイニングよりも公平で民主的なコンセンサスアルゴリズムと言われています。
フォージングはマイニング同様に仮想通貨の管理だけでなく発行の役割も兼ねており、フォージングを行なったノードには報酬としてリスク(LSK)が与えられます。
Lisk(リスク)のメリットを解説
次にLisk(リスク)のメリットについてイーサリアムと比較しながら見ていきましょう。
まず、リスクのメリットとして、プログラミング言語に「JavaScript」が使われていることが挙げられます。
JavaScriptは数あるプログラミング言語の中で最もメジャーな言語ですので、世界中の多くの人がリスクの開発に携わることができます。
イーサリアムの場合、プログラミング言語はイーサリアム独自のSolidityというプログラミング言語が使われており、開発者は一からイーサリアムのプログラミング言語を習得する必要があります。
そのためイーサリアムの開発者は数が限られてしまいます。
また現在イーサリアムでは取引処理の量の大きさから送金が完了するまでに時間がかかってしまうという「スケーラビリティ」の問題に直面しています。
一方のリスクは前述のとおりブロックチェーンとサイドチェーンとで役割を分担して取引処理を行なっているため、取引処理がイーサリアムよりも速いというメリットがあります。
Lisk(リスク)のデメリットを解説
Lisk(リスク)には当然、懸念すべきデメリットも存在します。
1つは同じプラットフォーム型の仮想通貨との競合です。
プラットフォーム型の本家とも呼ぶべきイーサリアムや、世界中のほとんどのプログラミング言語で開発をすることができる中国版イーサリアムと言われているNEO(ネオ)など、リスクのライバルは強敵が多く存在します。
イーサリアムもNEO(ネオ)もLisk(リスク)も、プラットフォームの構築という目的が同じなため、今後競合することは確実でしょう。
それぞれに優れた点があり、今の所は甲乙はつけがたいですが、この中で最も時価総額が低いのはリスクであり現段階では出遅れてしまっていることは否めません。
またリスクではメインチェーン・サイドチェーンの両方に情報処理・取引管理(フォージング)を行うノードが必要となります。
今後リスクが人気となり多くの取引処理が必要になったときにフォージングを行うノードの数が足りないと、イーサリアムとは別の理由でスケーラビリティ 問題に陥る可能性があります。
Lisk(リスク)の将来性と今後の開発予定
Lisk(リスク)は2018年に大きな飛躍を遂げる可能性があり、多くの期待を集めています。
2018年中にリスクでは情報処理速度の向上やサイドチェーンの強化、プラットフォーム 規模の拡大といったアップデートが5回も予定されています
(それぞれInception・Resilience・Expansion・Ascent・Eternityと言います)。
これらのアップデートが行われた直後には、リスクの価格が上昇することが期待できそうです。
また2018年の4月には、開発者向けにSDK(ソフトウェア開発キット)が公開されました。
これはリスクのプラットフォーム 上での開発方法などを表した、開発者用のリスクの説明書のようなものです。
SDKによって多くの開発者がリスクのプラットフォームの上でDapp(分散型アプリケーション)の開発をすることができます。
そして2018年の7月にはリスクのプラットフォーム上に分散型取引所(DEX)が開発される予定です。(厳密には取引所ではなく取引機能がついたウォレット)
分散型取引所では取引所を仲介することなく、ユーザー同士で直接通貨の取引をすることが可能になります。
取引所を介する必要がないため取引手数料が安くなり、またセキュリティにも優れているため多くの人がリスクのウォレットを用いて取引することが予想されます。
このように、2018年はリスクにとって重大な出来事が、続々と起こる予定です。
2017年にbitflyerやインドの取引所に上場したことで、価格が150倍にもなりましたが、2018年はそれ以上の価格の高騰が期待できるかもしれません。
Lisk(リスク)についてのまとめ
- リスクはイーサリアム同様に分散型アプリケーションのプラットフォーム 構築が目的で開発された仮想通貨
- ブロックチェーンのメインチェーンの他にサイドチェーンやプライベートチェーンがあり、高速な取引処理が可能
- 取引処理速度の速さ・プログラミング言語の差でイーサリアムよりも優位性がある
- 2018年には5つの大型アップデートや分散型取引所の開設など、リスクが高騰する要素が満載!