イーサリアム( Ethereum:ETH)価格推移&チャート

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ビットコインに次いで時価総額ランキングで2位に位置する仮想通貨イーサリアムとは?イーサリアムの開発目的やメリット・デメリット、特徴、価格チャートなどを盛りだくさんでわかりやすく解説します!

Ethereum(ETH)のリアルタイム相場価格と時価総額ランキング

Ethereum (ETH)の相場価格と時価総額ランキングをリアルタイム表示

イーサリアム( Ethereum )の基礎知識

イーサリアム( Ethereum )は時価総額ランキングでビットコインに次いで2位に位置し、数ある仮想通貨の中でも代表的な仮想通貨です。

イーサリアムはロシア人のヴィタリック・ブテリン氏がなんと19歳の頃の2013年に構想を提唱し、2014年に発行されました。
通貨の発行上限枚数は現時点では決められていませんが、将来的には上限が儲けられるのではと考えられています。

イーサリアムのプラットフォーム上で使われる仮想通貨は Ether(イーサ)と言い、通貨単位はETHで表されます。

Etherは現在は約3万円台で取引されていますが、2018年の1月に約18万円の価格がついたことがあります。

スマートコントラクトと分散型アプリケーションのプラットフォーム

イーサリアムはブロックチェーンを応用したスマートコントラクトという機能と分散型アプリケーション開発のためのプラットフォームを構築することを目的としています。

スマートコントラクトと分散型アプリケーションについては後述しますが、イーサリアムのプラットフォームはEVM(Ethereum Virtual Machine=イーサリアム仮想マシン)と呼ばれ、イーサリアムは「世界のコンピューター」とも称されています。

イーサリアム( Ethereum )の特徴は?

イーサリアムの特徴として、
「スマートコントラクト」・「分散型アプリケーション」・「Gas」・「ERC20トークン」が挙げられます。

以下で順番に解説していきます。

スマートコントラクト

スマートコントラクトは直訳すると[賢い(=スマート)契約(=コントラクト)]という意味で、日本語では契約の自動化とも呼ばれます。

契約というと一般的には「書類にハンコを押して交わすもの」とをイメージしがちですが、スマートコントラクトの契約の場合、日常的な物の売り買いや商品の購入といった営業活動・経済活動も契約のうちに含まれます。

したがってスマートコントラクトを簡単に言えば、日常からビジネスまでのありとあらゆる取引を、人が介在することなく、プログラム化して自動で行うようにしてしまう機能のことです。

分散型アプリケーション

分散型アプリケーションは英語でDecentralized - Applicationと言い、略してdAppとも形容されます。

dAppはブロックチェーンを利用した、中央管理者なしに運営・管理をすることができる非中央集権のアプリケーションのことです。

dAppは中央管理者無しに自動で取引ができたり、取引に透明性がある、データの改ざんができないといったメリットがあります。
イーサリアムのプラットフォーム上で、このdAppの開発を簡単に行うことができます。

Gas(燃料)

イーサリアムでは独自通貨のEther(イーサ)をGas(燃料)として使用しています。

Gasは燃料という名前のとおり、イーサリアムを送金したり、スマートコントラクトを利用する際の手数料となっています。

Gasの手数料の価格はイーサリアムのプラットフォーム全体の利用状況やイーサリアムの価格などから決定されます。

ERC20トークン

ビットコインなどの仮想通貨はブロックチェーンを使用しており、非中央集権的に運営・開発を行うことができます。
したがって仮想通貨も先ほど説明した分散型アプリケーションの一種であるということができます。

イーサリアムは分散型アプリケーションを開発するためのプラットフォームであることから、イーサリアムのプラットフォーム上で新たにオリジナルの仮想通貨を作ることができます。

そのイーサリアムのプラットフォーム上で開発される仮想通貨のことをERC20トークンと言います。

ERC20トークンは投資家やユーザーが混乱しないように、技術的に同じ仕様となっているのが特徴です。

イーサリアムとビットコインの違いは?

ビットコインは世界で最初に誕生した仮想通貨で、言わずと知れた仮想通貨の大元です。
一方のイーサリアムは時価総額ランキングでビットコインに次ぐ2位に位置しており、ビットコインと同等の地名度を誇っています。

ビットコインは元々、「既存のお金(円やドルなど)のように中央銀行に頼らなくても低コストで早く送金できるお金を作ろう」という考えから誕生しました。

一方のイーサリアムはイーサリアムのブロックチェーンを利用して様々な開発(ICOやdAppなど)をすることができるプラットフォームとして開発されました。

そのためイーサリアムはEtherを法定通貨の代わりに日常生活で使用できるようにするという目的は持っていません。

より簡単に言ってしまえば、ビットコインは決済手段イーサリアムはサービスのプラットフォームということです。

技術的な部分に目を向けると、ビットコインは発行枚数が2100万枚と決められていますが、イーサリアムの方は現時点では通貨の発行上限枚数が決められていません。

またコンセンサスアルゴリズム はビットコインもイーサリアムも現時点ではPoW(Proof-ofWork)を採用していますが、イーサリアムは将来的にPoS(Proof-of-Stake)への移行が計画されています。

ブロックの生成時間はビットコインが10分なのに対して、イーサリアムは約15秒となっています。

イーサリアム( Ethereum )のメリットは?

イーサリアムのメリットとしてスマートコントラクト により契約がトラストレスになる、コストの低下といったことが挙げられます。

まずスマートコントラクト によって契約が自動化されれば、契約が本当に履行されたのか、契約は正しいものなのかを確認する必要がなくなります。
したがって契約や取引をトラストレスで行うことができます。

さらにスマートコントラクト では仲介者が不要となり、契約が自動で行われるため、本来は仲介者に支払うはずの仲介手数料が不要となります。

またスマートコントラクト に登録された契約は改ざんすることができないため、誰かが都合のいいように契約を変えたり、契約をなかったことにすることはできません。
このスマートコントラクト上の契約は改ざん不可能という特質を活かして、公文書や大事な情報をイーサリアムのブロックチェーンに記録することもできます。

加えてイーサリアムからICOを行なって資金調達する企業が増えたり、ゲームなどの分散型アプリケーションも多数、イーサリアムから登場すると考えられます。

イーサリアム( Ethereum )のデメリットは?

イーサリアムのデメリットとして、ビットコインでも問題となっているスケーラビリティ問題があります。

スケーラビリティ 問題とは、イーサリアムのユーザー数の増加とそれに伴う送金リクエストの増加、ICO、dAppの増加によってトランザクション処理が追いつかないという問題です。

このスケーラビリティ 問題によってイーサリアムもビットコイン同様に送金時間に遅れが生じたり、dAppの動作が重くなってしまう障害が発生しています。

またイーサリアムのスマートコントラクトを開発するにはイーサリアム独自のプログラミング言語であるSolidity(ソリディティー)を修得しなければいけません。
そのためエンジニアが少なく、開発がしづらいというデメリットもイーサリアムにはあります。

イーサリアム( Ethereum )の開発予定:4つのハードフォーク

イーサリアムでは前々から段階的に4つのハードフォークを行うことが計画されています。

それぞれのハードフォークには
Frontier(フロンティア)、Homestead(ホームステッド)、Metropolis(メトロポリス)、Serenity(セレニティ)という名前がついています。

Frontier(フロンティア)は2015年に実装され、イーサリアムの基盤として主に開発者や技術者向けにリリースされました。

Homestead(ホームステッド)は2016年の3月に行われ、Gasの価格変更などがありました。

Metropolis(メトロポリス)はさらにByzantium(ビザンチウム)Constantinopolis(コンスタンティノープル)のふたつに分けて構成されています。

2018年8月時点では、Byzantium(ビザンチウム)が行われ、Constantinopolis(コンスタンティノープル)がもう間もなく行われる予定となっています。
このふたつでは主にセキュリティー強化やPoWからPoSへのコンセンサスアルゴリズム の移行が計画されています。

最後のハードフォークSerenity(セレニティ)でPoWからPoSへの移行が完了する予定です。
時期的には2018年中となっていますが、それ以前のハードフォーク自体が当初の予定とズレてきているため、正確なハードフォーク予定日は不明です。

Ethereum (ETH)の価格推移&チャート

イーサリアムはヴィタリック・ブテリン氏が2013年に構想を提唱し、2014年7月に発行されました。
ICOでは25,000BTC以上の資金調達に成功し、5,000万枚以上のイーサリアムが販売されます。

2015年の7月には最初のハードフォークであるフロンティア(Frontier)が行われ、価格は1ETHあたり約400円の値がつきました。
その後も順調に価格を伸ばしていきますが、2016年の6月にイーサリアム・キャッシュが誕生するきっかけとなった
The DAO事件が発生してしまいます。
TheDAO事件とは、TheDAOのシステムの脆弱性を突いて約8000万米ドルのイーサがハッキングで流出してしまった事件です。
この事件を受けて、イーサリアムの価格は2,000円台から1,000円台まで急落してしまいました。

それでもイーサリアムは仮想通貨元年と言われた2017年に、他の仮想通貨同様に大きく価格を上昇させます。

2017年の5月に価格が10,000円を超え、さらに2018年の1月には18万円超える価格高騰を遂げたのです。

しかしながら2018年に入ってからは価格は下落しており、現在では約3万円で取引がされています。

イーサリアム( Ethereum )の将来性は?価格は上がる?

すでにイーサリアムのスマートコントラクト などをビジネスに活用するという動きは行われています。

代表的なのがイーサリアムアライアンス(The Enterprise Ethereum Alliance)という組織で、マイクロソフト社やトヨタ、JPモルガンなど世界中の名だたる企業が参加しています。
イーサリアムアライアンス(The Enterprise Ethereum Alliance)、もしくは参加している企業がイーサリアムを活用した画期的な開発をすれば、イーサリアムの価格が大きく上がると予想されます。

またビットコインのEFT(上場投資信託)が認可されれば、次に認可される仮想通貨は間違いなくイーサリアムでしょう。
イーサリアムがEFTに認可されれば、ETHの価格が上がると期待できそうです。

このようにイーサリアムには価格上昇の要因がいくつかありますが、反対に仮想通貨Stellar(ステラ)の技術顧問であるジェレミー・ルービン氏はイーサリアムの価値は将来的にゼロになると発言したり、2018年に入ってから価格が下落しているイーサリアムに対する不安な声は少なくありません。

イーサリアム( Ethereum :ETH)のまとめ&要点チェック!

  • イーサリアムはスマートコントラクト と分散型アプリケーションのプラットフォームを構築する目的で開発された仮想通貨
    スマートコントラクト 日常からビジネスまでのありとあらゆる取引を、人が介在することなく、プログラム化して自動で行うようにしてしまう機能のこと
    分散型アプリケーションブロックチェーンを利用して、中央管理者なしに運営・管理をすることができる非中央集権のアプリケーション
  • イーサリアムのメリット…スマートコントラクト により契約がトラストレスに、コストの低下、dAppやICOのプラットフォーム
  • イーサリアムのデメリット…「増加する送金リクエスト、ICO、dAppにトランザクション処理が追いつかないスケーラビリティ問題」、「独自プログラミング言語(Solidity)の困難さ」
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